会長挨拶

このたび、田口会長をはじめ諸先輩・後輩の皆さんのご推薦をいただき機械工学科同窓会の会長を拝命いたしました、1979年3月卒業(第15期)の古屋と申します。笠原英志教授、根市勉講師の研究室の卒業生です。学部を卒業後、理化学研究所に入所し、42年勤務しております。

機械工学科4年生の卒業研究は「振動送り切削の研究」です。旋盤で円筒を切削する際に、油圧加振器で切削刃物を振動させ、意図的に切屑をバラバラに細かくし、旋盤に絡まないようにする研究で、当時の自動旋盤の切りくず処理の問題点を克服するというものです。また、産学共同実習(現在のインターンシップ)では、椿本チェーンでコンベアのしゃくり実験を1か月以上行うなど、実験実習の面白さを満喫した学生時代でした。

理研に入所して最初の約4年間は施設課で、研究施設の設備管理の仕事をしましたが、その後は研究プロジェクトの企画立案や予算、そして人事総務に関わるようになり、機械からは縁遠くなってしまいました。現在は、理事長室長の職にあります。

さて、一昨年の暮れから発生した新型コロナウィルスの影響で、多くの卒業生が公私ともに多大な影響を受けたことと思います。罹患した方がおられましたら、お見舞いを申し上げます。現役大学生の皆さんは、リモート授業が中心で、実験実習、インターンシップに支障が出たのではないかと心配するとともに、可哀想にと同情する次第です。コロナ禍から一日も早く脱し、充実した日々を送られることを祈念します。

自己紹介と前置きが長くなりましたが、会長就任にあたり、同窓会の皆様と一緒に考え、進めていかなければと思うことが多々あります。是非皆さんのお知恵とお力をお借りしたいと思います。

小生も卒業後すぐに同窓会には入っていましたが、50歳を超えるまでは、ほとんど興味がありませんでした。ある日、清澤先生に飲みに来ないかと誘われたのがきっかけで、幹事会の後の飲み会要員として参加するようになりました。当時の太田会長、前任の田口会長をはじめ幹事の皆さんのご努力で、ここまでしっかりと続いている同窓会を何とか後世に繋げられればと思います。

近年は、「同窓会ってなんか意味あるの?役に立つの?」、「先輩(年寄り)ばかりだから、気を遣うだけで面白そうじゃないよね。」という声を、いろいろな同窓会で聞きます。機械工学科の同窓会も同様です。

一方で、多様化・複雑化する社会の中で、悩みや疑問を持ち、いろいろなつながりや相談相手を求めている人も多いのではないでしょうか?東洋大学で機械を専攻したという基盤を一つの安心材料として、同窓生同志、卒業生と現役が「つながる場」としての同窓会を作れればと思います。

また、これまでは、集まれる人中心の同窓会(あるいは幹事会)でしたが、コロナのおかげでリモート会議が普及し、全国にいる卒業生と簡単に話が出来るようになりましたので、関東近県だけでなく地方在住の方の参加を促したいと思います。ホームページの充実とSNSを駆使し、「同窓会を縁に」気軽に、世代を超え・地域を超えた人と人の「つながり」を作れればと思います。

今後、あらゆる世代の卒業生の皆さん、現役生の皆さんとともに、幹事会の皆さんのお力を借りしながら、次の世代への橋渡しができればと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

東洋大学理工学部機械工学科同窓会 会長 古屋輝夫